C8. Win7PCのHDDをハイブリッドHDD(SSHD)へ交換

2015- 2-21 初版  2015- 2-24 更新

1.事前検討   SSHDをSSDへ交換しました (2016-9-14)
2.ハイブリッドHDDの購入
3.Win7環境の移行準備
4.ハイブリッドHDDのセットアップ(移行)
5.ハイブリッドHDDへの移行結果
6.旧環境の不具合確認
 

1.事前検討
  ReadyBoostの効果をチェックしてWin7起動が速い方で安定する、操作性が良いのでHDDのハイブリッドHDD(SSHD)への移行を検討していた。 ReadyBoostをUSB3.0接続メモリでやるのはHDDのような使い方が前提でないのでフラッシュメモリの寿命が問題で使用不能になることが避けられない。 SSDなどの場合はある程度の使用寿命を想定して作られているので安心できる。 現在、HGST製の1TB容量のHDDで使っているが起動中にエラーストップすることが多く通常起動のオプションで起動を継続させて使っているが気分が良くない。(起動した後の使い勝手は問題なし)
 環境変化の目的もありハイブリッドHDDへ移行することにした。(シーゲートのハイブリッドHDD使用コメントもそこそこなのでやる気になった)  現用のHGST製1TB HDDが余ることになるがバックアップ用HDDとして保存することにした。
(注) UEFIモードで設定したHDDはUEFI以外の環境では動かせないので要注意です。

 
2.ハイブリッドHDDの購入
  デスクトップ用のハイブリッドHDDはメーカーも限定され扱っている店が少ないのでネットでアマゾンの品揃えが多く価格も安そうなのでアマゾンにした。(ヨドバシカメラでも扱っている) 今回はWin7のインストールから設定する予定でもないのに通常品を注文した後でAFフォーマット品へ注文変更した。(少しでも性能アップするかと期待したがトラブルの元になった
 アマゾンのサイトではST1000DX001型番表示の最後にAFの文字が付く。(シーゲートのサイトではAF品紹介なし)
 HDD容量はWin7の操作レスポンスを良くするために保存ファイル数を少なくして運用、バックアップなど保管目的にはUSB3.0接続外付けHDDを使う方針なので現用と同じ1TB容量を選択した。
(注1) シーゲートの資料ではハイブリッドHDDを作っているのはシーゲート、東芝、ウェスタンデジタルの3社。 だが、他にもある。
(注2) AFフォーマットはファームウェア エミュレートと書かれたページがあったので互換性確保用の製品か?
    従来フォーマットのHDDイメージを流用してセットアップするのならAFフォーマット品はトラブルになるので避ける。
    (Win7インストールを当初からAFフォーマットのHDDへインストールしていればトラブルは起きない)   
(注3) アマゾンのサイトのコメントで良い評価が多いがWin7をチューニングしていない、元になるマザーボードと関連ソフトの設定調整が不十分なために改善効果が大きく出ているように見受けられる。
(参考)アドバンスド・フォーマット4Kセクター・ハードディスク・ドライブへの移行 − シーゲート

 
3.Win7環境の移行準備
  ハイブリッドHDD(以後SSHDと表示)へ移行するため移行直前の状態を保存して復元できるようにする。
  (メールや作業中の状態になっているものが失われないように確実に保存して復元できるようにする)
  Acronis True Image 2013でC、D、E、Fの各パーティション イメージを保存、復元するまでメールを受信しない。

 
 
4.ハイブリッドHDDのセットアップ(移行)
  HDDからSSHDへ接続変更、その後 Win7インストールDVDを使ってCパーティションを作成する。
  (購入したST1000DX001は高さが2cmで普通のHDDより薄くPCケースへの取り付けが楽でした)
  Acronis True Image 2013でCパーティションを復元、Win7を起動してD、E、Fパーティションを作成する。
  その後、Acronis True Image 2013でD、E、Fの各パーティションを復元する。
  ここで移行1回目のCrystalDiskMarkでSSHDの速度チェック。(2/15 妥当な数値が出た、下記)
  (注) Fパーティションの復元作業の手抜きでAcronis True Image起動CDを使ったらセクタ単位の高速コピーになり、
     パーティション管理テーブルが壊れてトラぶったが最初から作業をやり直して正常に復帰した。

  (参考) 製品(ST1000DX001 1CM162)のシリアル番号ほかを確認してシーゲートにユーザー登録と
       製品登録を行うと製品情報やサポートソフトなどの情報を登録確認メールで送ってくる。

 
 
5.ハイブリッドHDDへの移行結果
  SSHDへ移行して普通に使えるようになる。 その後PCを使うとSSHDのキャッシュの状態が変わり、CrystalDiskMarkのシーケンシャルReadの速度が下がりシーケンシャルWriteの速度が上がりキャッシュメモリの最高速度付近まで上がったがシーケンシャルReadは遅いままになった。(数日以上動かさないとキャッシュ状態が安定しないらしい)

 うまく稼動したので6.旧環境の不具合確認を行う。 確認作業でトラぶったのでSSHDの状態をSeaToolsで確認、エラーがあると表示されたのでキャッシュメモリ全域のチェックを実行。 約2時間余りかかったが結果はエラーなしだった。
 (注) SeaToolsを使う時はUSBメモリを外しておかないと壊れる場合があります。(SeaToolsの説明を確認)
 シーケンシャルReadの遅いのが気になるが、シーケンシャルRead/Writeはチェックする毎に数値が10MB以上変動するがキャッシュメモリの内容が変化することが原因のようだ。 ランダム側の数値も徐々に循環する感じで変動する。
 ST1000DX001のデータシートはGoogleで「 ST1000DX001 データシート」で検索すると出てくる。
 平均Read・Write: 156MB/s、NANDからの平均メディア転送速度: 190MB/s、最大転送レートRead: 210MB/s、
 内部データ転送レートmaxが2147Mbps(約215MB/s)なのでこの範囲内の数値であれば妥当な値と考えられるがシーケンシャルReadが低い数値になるのはCrystalDiskMarkの測定方法に合わない部分があると思われる。
 
 <起動時間ほか>
 Win7のデスクトップ表示の起動時間は40〜55秒で40秒付近で起動することが多い。 Diskeeper12Proでファイルの書き換えが多いようなのでNTFSドライブのレジストリを設定変更したら少し速くなり37〜40秒程になった。
 XPモードへの切替操作などはReadyBoostよりも効果があり速い。 Writeの速度が良いのでネット通信速度測定のようなものはその時の接続最良値に近い数字が出る。
 HGST製 HDS721010CLA332のデータシートではメディア転送レートmaxが1546Mbps(約155MB/s)なのでSSHDの方が約35%高速の筈だがそれ程の実感はないが操作レスポンスは良い。
 ハイブリッドHDD(SSHD)へ移行して一番の効果はHDDのシーク音が低くなり静かになったこと。 現在、リビングで最もうるさいものは暖房効果改善のために空気の循環用に使っているサーキュレータ(18cm、50Hzの風切り音)で、次にHDDの7200rpmの回転音が壁に当たってシ〜というように聞こえるだけになった。(HGST製HDDもシークしていない時は同レベルの騒音
 SSHDの静かさに慣れたらHDDのシーク音がうるさいのが気になるようになった。(戻れない感じ)

  NTFSドライブのパフォーマンス改善(レジストリ操作なので詳細省略)
   HKEY_LOCAL_MACHINE \System \CurrentControlSet \Control \FileSystem を開く。
   DWORD 値の NtfsDisableLastAccessUpdate の値のデータを 1 にセット。(初期値 0)

 CrystalDiskMarkの測定結果(キャッシュメモリのキャッシュ状況で数値が変化する)
交換前のHGST製 HDS721010CLA332のデータ
(参考) 交換前のHGST製 HDS721010CLA332のデータ
マザーボードでHDDをデフォルトのAHCIモードに設定、インテル(R)ラピッド・スピ−ド・テクノロジーを有効に設定することでパフォーマンスを向上させている。

P9X79ではAHCIモードでNCQに相当する機能を行うのでNCQ対応でないHDDでもNCQと同等のパフォーマンスを発揮する。(ホットプラグ機能の設定可能)
Win7デスクトップ表示の起動時間は40〜60秒ほど。
2/15のセットアップ直後のデータ
2/18のシーケンシャルWriteが最高値になった時のデータ
2/20のキャッシュメモリ全域チェック後のデータ
2/15のセットアップ直後のデータ
2/18のシーケンシャルWriteが最高値になった時のデータ 2/20のキャッシュメモリ全域チェック後のデータ
 CrystalDiskMarkの結果は循環するように徐々に変化する感じで測定するごとに変化する。


  
6.旧環境の不具合確認
 ハイブリッドHDD(SSHD)へ無事に移行できて起動時にエラーストップする状況がなくなったのでHGST製HDDの設定を合わせるためHDDイメージの再セットアップを行った。 HDDを再セットアップした結果、HGST製HDDが頻繁にエラーストップする状況は少なくなり改善した。(エラーストップの比率が下がった)

<2台のシステムUEFI HDD接続のパーティション操作でトラブル>
 Win7ではUEFI環境で2台のシステムが入ったUEFI HDDを編集することを想定していないのかHGST製HDDからパーティションを削除したらSSHD側の対応パーティションが見えなくなった。 現象としてはSSHD側のドライブ文字の設定が削除されただけだったが(ドライブ文字を再設定すれば良い)、初めてのことでSSHDのパーティション復元をしたので余計な手間とトラブルになった。
 作業時間がなくなりHDDからSSHDへクローンでコピーした結果、SSHDでも起動中にエラーストップが起きるようになった。 2/26にSSHDを再セットアップして起動時のエラーストップが起きないようにした。(HDD → SSHD交換もエラーの一因らしい
 (注) 起動中のエラーストップはIntel Rapid Storage Technology(IRST)で起きていたらしいと後に判明。

 このトラブルによりP9X79マザーボードBIOS(バージョン4608)のブート設定方法が変わっていたのを発見。 従来の設定方法では起動せず、最初に起動HDDのブートマネージャを設定するようにBIOS設定が変わっていた。(最初にDVDを設定するとDVDメディアをセットするように要求される)
 考え方が変わったのでサポートに電話したが説明書などの明確な説明はないとの回答。 Overrideという設定項目は設定をクリックしただけでBIOSからEXITして設定が残らない一時的にブートする仕組みが追加されていた。
 その後、SSHDが起動中にエラーストップするのは具合が悪いので再設定を実施、エラーストップの起きる割合が減少した。 また、安定稼動状態になりBIOSが前回の起動条件を記憶するのでBIOSブート設定を変更する必要がなくなった。(2/25)



(更新履歴)

15- 2-24: 5.項 ハイブリッドHDDへの移行結果、 6.項 旧環境の不具合確認の説明を更新。
15- 2-21: 初版

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