C7. USB3.0接続メモリでReadyBoostを試す
2015- 2-11初版
2015- 2-22
更新
1.事前検討
2.ReadyBoost用のUSB3.0メモリ購入
3.Win7での試行
4.Win8.1での試行
5.ReadyBoostの使用可否
1.事前検討
HDS721010CLA332
サービス設定の見直し作業中にReadyBoostによる高速化の記載があった。 用品がUSB3.0接続メモリだけなので価格もかなり下がったので試して見ることにした。
ReadyBoostはHDDよりもUSBメモリの方が速い領域があることが前提なので最初にWin7のHDDのCrystalDiskMarkをチェックする。 使用HDDは2011年9月に購入したもの(HDS721010CLA332)だが当時は速い方の部類のHDDなのでシーケンシャル アクセスは結構速い、またランダムの4KBアクセスもそれなりの性能があるのでUSB3.0対応で速度のあるUSBメモリでないと効果がないことが分かる。
(注1) XPモードをテストした時のUSB2.0対応メモリでは遅くて効果がない。
(注2) HDDの4KBの性能が良いのはマザーボードのAHCIモード設定でNCQ相当の機能を持つため。
2.ReadyBoost用のUSB3.0メモリ購入
アマゾンのサイトでSanDiskとTranscendのUSBメモリを比較したコメントでTranscend JetFlash710Sがパソコン メーカーが違っても良い数値が出ると出ていたので購入手配した。(JetFlash710S : 最後のSがSilver =銀色)
(32GB、 TS32GJF710S 2,180円 2015-2-6購入)
(注1) USBメモリはブランドによって性能の傾向があることが分かっているので読み書き性能が良いので決定。
(注2) JetFlash710Sは32GB、64GBのものの性能が良く、16GB品のreadは32/64GBの半分ほどの速度。
親指の爪よりも少し大きいサイズでアクセサリとしてのデザインだが、PCに挿しっぱなしで使うのに便利。 ケース外側がUSBコネクタのサイズなのでメモリの抜き差しでケースに傷が付きます。(承知の上で購入)
CrystalDiskMark3.0.3の結果
(Win7、 マザーボード: P9X79)
USB3.0接続(NTFS)
書込み性能が良いのが特長
USB3.0接続(FAT)
FATは書込み速度が落ちる
USB2.0接続(NTFS)、
USB2.0接続でも結構使える
3.Win7で試行
システム サービスのSuperfetchを有効にしてエクスプローラからUSBデバイスのプロパティを表示することでReadyBoostの設定にアクセスできる。(自動再生からReadyBoost設定にアクセスしても同じ結果になる)
ReadyBoostが有効なのはUSBメモリがHDDよりも速い範囲に限られるがReadyBoostは指定領域のファイルシステムで決まるサイズで仮想ディスク領域を設定できる。 通常は大容量のUSBメモリを使用しても4GB以上では効果の違いは分からないように思える。 領域が大きいと沢山のファイルを読込み可能だが使われない領域が多くなるだけではないかという疑問があり使用USBメモリで効果の期待できる速度範囲+αで容量を決めるべきと思われる。 HDDよりも速度の遅い範囲はUSBメモリが使用対象にならないのでSSD並みの高速なUSBメモリでない限り4GBもあれば十分と考えられる。 また、遅いUSBメモリでは設定しただけで有効に使われず、ReadyBoostの効果を発揮しないことも考えられる。
メモリ16GBのPCのReadyBoost使用でWin7の操作レスポンスが改善、Win7の起動時間が40〜60秒が40秒寄りで安定、XPモードも起動が速くなり操作レスポンスが良くなる。(起動時間短縮はUSB3.0メモリをUSB2.0接続でも効果がある)
PC搭載メモリの2〜4倍ということで32GBメモリをNTFSでフォーマットしてデバイス全体をReadyBoost使用で接続したらほとんど100%の領域設定になった。
4GB以上の設定でどの程度使われるか確認が必要と思われ、半分の16GBの設定でも十分に効果があった。(
最適なパフォーマンスの領域サイズ表示が出ている
)
ReadyBoostでは暗号化して圧縮保存する仮想ディスクで1つの仮想ディスクファイルの中に多数のファイルを暗号化して圧縮保存する。
ReadyBoost使用を解除した途端にファイル領域が開放される。
(参考)
Windows ReadyBoost − ウィキペディア
ReadyBoostで使用される領域はNTFSフォーマットでは指定した領域サイズで割付けられるが、FATフォーマットの場合はデバイスに最大4GBしか割付られない。
どちらにしてもデバイスに1つの仮想ディスクファイルが設定される。
4.Win8.1で試行
メインメモリ8MBなのでそこそこ速いがReadyBoost使用効果の程度を確認して改善のヒントにする。
シャットダウン後の起動時間については電源設定の高速起動を有効にすることで高速起動を学習するのでReadyBoostがなくても学習して35→17秒でデスクトップ表示する。 ReadyBoost使用では16秒ほどに短縮するが起動時間の改善は僅かで高速起動設定の効果が大きい。 通常のWin8.1の操作レスポンスについてはメインメモリが8GBなので改善の有無が分からなかった。 旅行中のサイト更新専用マシンなので使い方が限定的、スペックが相応にあるので現状のまま使い続けることにした。
Win8.1PCのHDDのCrystalDiskMark3.0.3の結果。 5400rpmのHDDなのでシークと回転待ち時間がかかるので4KBランダム アクセスには弱い。(Readはイマイチ)
USB3.0対応メモリ(NTFS)のCrystalDiskMark3.0.3の結果。 Win7との速度の違いはチップセットの違いが数値に出ている。 Win8.1の方が世代が新しいが4KBランダム アクセスについてはデスクトップのWin7に負けている。
5.ReadyBoostの使用可否
USBメモリは書き換え可能回数について上限がありUSBメモリの寿命と言われている。 現在はUSBメモリについて書き換え可能回数について明確に仕様表示しているメーカーがないのでどの程度使用できるかの限度が設定しにくい状況です。(1年ほどで使用不能になったという事例あり) 安全性を考えるなら常に予備のUSBメモリを持ち歩く必要があるのが少々面倒です。(
緊急避難的に使えるメモリを準備しておき壊れたら購入して後で置き換える方法もある
)
(注) USBメモリの書換え回数はファイルの書換え回数よりも1桁以上多い回数らしくかなり早く寿命になります。
フラッシュメモリを使ってアクセス速度を向上させる製品としてはハイブリッドHDDがあります。 SSDとHDDの間で性能的にはSSDに近い速度を実現して価格はかなり安くなっており、こちらの方は読み書き不能になった場合にHDDで自動的にバックアップが可能と考えられます。 ReadyBoostよりも改善効果が大きくHDDの2倍以上の改善事例もありこちらの方がスマートな解決方法です。 ハイブリッドHDDは回転停止からのファイルアクセスに時間がかかるのが難点との指摘があるのだけが使用上の注意点。 製品としてはHDDと全く同じ大きさのものやフラッシュメモリ追加で厚みを増した製品もあり使い方でどちらを選ぶかということになります。 HDD交換になるが少しのコストアップで効果が大きくWin7PCで対応を考えています。
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