B13. ノートPCのHDDをSerial ATA 3.0Gb/s HDDへ換装

(2008-8-31初版) 2009- 6-18更新

 先にデスクトップPCでSATA 3.0Gb/s HDDを1.5Gb/sポートで使っているが、今回はノートPCのHDD容量を増やしてソフト環境のバックアップ対応を強化することにした。 また、今回の7200rpm HDDは省電力化が図られ発熱量が少なくなっているので稼動温度が下がるのではないかという期待もある。 08-8-30に秋葉原へ行きHDDを買ってきて交換しました。
(関連記事) ノートパソコンのHDDを100GB 7200rpmに換装     2007- 9-19 (1回目の換装)
        PCソフト環境のバックアップ                 2008- 8-19
 
1.160GB HDDへの換装 (2回目の換装: 2008-8-31)
2.320GB HDDへの換装 (3回目の換装: 2009-1-26)
3.160GB HDDへ戻し(HDD稼動温度対策) (2009-5-23、 2009-5-30更新)

 
1. 160GB HDDへの換装  (2回目の換装: 100GB → 160GB) 2008-8-31
 デスクトップPCは2004年購入のマザーボードだがインテル製チップセット使用でSATA 3.0Gb/s HDDを使うことができた。 現用ノートPCは2006年3月購入でHDDはSATA 1.5Gb/sだがインテル製チップセットなのでSATA 3.0Gb/sのHDDが使える筈だ。 今回の交換作業では作業用に外付け2.5インチHDDケースを使うのでSATA 3.0Gb/sのHDDが使えるか使えないかで作業時間が大幅に変わってくる。 HDDケースのHP上の説明ではJMicron製チップセット使用とあるのでJMicronを検索するとマザーボード用のチップセットを供給している会社だと分り問題なく使えそうだと判断した。
(注) メーカーの技術力や新技術への対応能力によって製品の次期対応技術へのレベルが変わる。
<パーティション設定>
 購入HDDを外付け2.5インチHDDケースに取付けてデスクトップPCのeSATAポートへ接続する。 BIOSでは認識しているが新しいパーティション作成に入れないので前回のデスクトップPCのHDD換装と同じにWinMeの起動ディスクでパーティションを作るとコンピュータの管理からディスクの管理で新しいパーティション作成に入れた。(C、Dパーティションは拡張予備として2GBづつ大きくした) 各パーティションのサイズ: :23GB、:25GB、:5GB、:96GB (HDD合計:149GB)

<パーティション イメージの復元>
 パーティションにAcronis True Image LEで作ったC、D、Eのパーティション保存イメージをコピーする。 大きくなったパーティションにデジカメ写真ファイルをコピーした。 前回2007年9月にHDD交換した時は外付け2.5インチHDDケースがなかったのでノートPCで作業したがパーティション復元には10時間以上かかってしまった。 今回はここでデスクトップPC側の3.5インチHDDのケーブルを外してデスクトップPCでパーティション復元をした。 C、Dパーティションは20GB以上だがそれぞれ20分もかからずにパーティション復元ができた。(07年9月のの復元は2時間45分かかった)
(注) ノートPCでのパーティション復元に時間がかかるのはBIOS関係の問題でオフラインモードのディスク転送性能が悪いのが原因で、WinXP下でパーティション復元すると高速で復元できることは確認済。 但し、WinXP下でのパーティション復元はAcronis True Imageでは非推奨。
 

日立 HTS723216L9A360 (新)

日立 HTS722010K9SA00 (旧)
 フォーマット容量  160 GB  100 GB
 インタフェース  SATA 3.0 Gb/sec  SATA 1.5 Gb/sec
 シーク時間  12 (avg. ms)  10 (avg. ms)
 回転数  7200 rpm  7200 rpm
 メディア転送速度  1136 Mb/s, max  876 Mb/s, max
 バッファサイズ  16 MB  16 MB
 消費電力 Seek (avg.)  2.2  2.6 W
       Read/Write (avg.)  1.8  2.3 W
       Performance idle (avg.)  1.7  2.0 W
       Active idle (avg.)  1.0 W  1.0 W
       Low power idle (avg.)  0.8 W  0.8 W
       Standby (avg.)  0.2  0.25 W
(ご参考)T7K320シリーズHDDのデータシートのPDF:  (リンク切れになりリンク削除 2015-12-3

(HDBENCH結果)
 

HTS723216L9A360 (160GB)
2008-8-31のデータ     画面

HTS722010K9SA00 (100GB)
2007-9-19のデータ
    画面

演算

メモリ

グラフィック

HDD

Integer

Float
   

ALL

241323

159533
   

70586

Read

Write

Read&Write
   

111928

93388

184729
   

Rectangle

Text

Ellipse

BitBit

DirectDraw

37340

37170

7274

220

59

Read

Write

RandomRead

RandomWrite

Drive

74418

73563

25196

28240

D:\100MB

Integer

Float
   

ALL

239968

158976
   

64119

Read

Write

Read&Write
   

110795

92788

183807
   

Rectangle

Text

Ellipse

BitBit

DirectDraw

36574

36774

7140

216

59

Read

Write

RandomRead

RandomWrite
 Drive

57951

51560

20102

22441

D:\100MB
 (注) 新しいHDDのメディア転送速度が早いので全体的にHDDの数値が良くなった。

(HDD換装結果)
 パーティションが大きくなりHDDイメージ保存のためのスペースが十分に取れた。(現在23GBを使用、空きスペース21GB) デジカメ写真がパーティションに入り 、外付け2.5インチHDD(93GB)にフィルム写真を入れ十分な空きスペース(60GB)があるのでノートPCのHDDイメージ保存も可能になり旅行中でも自宅と同程度の対応が可能になった。
 HDDの稼動温度については残念ながらほとんど変化がなかった。 これはソフトによるケース内温度制御が温度が高くならないとコントロールしないようになっているらしいことによる。(旅行中にHDD温度が上がるので設置面を冷たい場所へ移動してHDDの稼動温度を下げようとしたら期待に反してHDD温度が上がってしまった。 08年9月の北海道旅行で使った結果でも前のHDDの場合とほとんど同じで46〜50℃の範囲で変化していた。(ほんの僅か低い程度、残念!)
・HDDの稼動温度は50℃以上では故障する確率が高くなるので好ましいことではありません。(要注意)
HDD温度計内臓HDDのSMART読み)ソフトがあったが現在なし。 現在はCrystalDiskInfoがメジャーになった。
 
稼動温度は周囲温度によって変化し、30℃近くで使うと50℃になることがあるが大体50℃以下、周囲温度が下がると温度の上がり方が少ない。
 稼動音は前のHDDよりも静かになり耳障りな音のレベルが下がった。(データシートに特長として書かれている)
 

(使用上での問題 − システム復元領域の設定が必要!) 2008-11-11
 パーティションを若干大きく設定したので空き領域が30%以上あったが、旅行中から徐々にCパーティションの空き領域が少なくなってきた。 アプリの追加などHDDスペースを使うことは何もしていないのにおかしな話と思っていたが旅行シーズンが終わったらデスクトップPCもCパーティションの空き領域が少なくなってきた。 もしかしてシステムの復元領域の設定が関係しているかと思ってシステムのプロパティの[システムの復元領域の設定]を見てみたら当たり!だった。 設定スライダを削減方向へ動かしたら何かをやっているようで時間がかかって設定された。(私は[システムの復元]に期待していないのでHDD領域サイズに関係なく領域設定は1GB以内としている。 システムの復元はAcronis True ImageによるHDDイメージの復元でやることを基本にしている)
 


 
 
2. 320GB HDDへの換装  (3回目の換装: 160GB → 320GB) 2009-1-26
 2008年秋の旅行で写真データが徐々に増えてきてパーティションの空き領域が少なくなった。 西日本旅行の終盤に空き領域が少なくなりHDDイメージを保存せずに間違った作業(パーティション復元設定ミス)でパソコンを動かなくしてしまった。 更に写真データがすべて内臓HDDに入らず外付けHDDにも入れているので旅行中の対応として中途半端になっている。 2008年12月には2回目の換装時(8月)には2万円以上だった価格が7000円台まで下がってきたので容量アップ換装して運用方法をデスクトップPCとほぼ同様にすることにした。
 2009-1-23に日立製HTS723232L9A360を購入して1/25に換装した。(HDD容量が大きくなっただけで手順は同じ)
 写真データはデスクトップPCからコピー、ゼンリン電子地図帳を最新のZi11にバージョンアップした。
 最終の各パーティションのサイズ: :24GB、:25GB、:8GB、:241GB (HDD合計:298GB)

(注1) WinXPのシステム復元領域の設定はAcronis True Imageによるパーティションの復元では復元されないのでAcronis True ImageでHDD換装した場合は再設定が必要なことが分った。(設定保存領域の問題)
 システム復元領域を設定しないと既定比率で設定されパーティションの空き領域が少なくなってしまう。
 また、内臓HDDの性能とファイル数がデスクトップPCとほぼ同じレベルになったのでシステム起動直後のユーティリティソフトの応答が同じようになりHDD内のファイル数が関係していることが分った。(従来ノートPC側が速かった)
(注2) 購入したT7K320シリーズHDDのデータシートによれば最大質量が115//110とされている。 デジタルクッキング スケールで測ったらディスク2枚の320GB HDDのHTS723232L9A360は110、ディスク1枚の160GBのHTS723216L9A360は89と21の差があった。 気のせいか320GB HDDの方が稼動温度の上昇が早いように思われるが同じ条件での温度上昇を計測するのは難しい。 ケースファンを兼ねたCPUファンの回転がバッテリ消耗を低減するためにあまり回転させないように制御されているのでケース内温度が低いとあまり回転せずHDD稼動温度を上げる要因になっている。
 現状でもHDD稼動温度の上昇が気になっているが普通の使い方で温度上昇に明確な差が出るようなら160GB HDDに戻して320GB HDDは外付けHDD用として使うことも考えなければならない。(ゼンリン電子地図帳Zi11の地図データのインストール時に1時間あまりかかり稼動温度が50℃を超えそうになったので、ノートPCをうちわで送風して冷却し稼動温度が43℃以下になった)
 


 
3.160GB HDDへ戻し(HDD稼動温度対策) 2009-5-23 (2009-6-11更新)
 2008年秋の旅行でHDDの稼動温度が50℃を超えることを経験している。 2009年1月に換装した320GB HDDの稼動温度上昇が早いのが気になるので6月の旅行に備えて160GB HDDに戻すことにした。
 しかし、ノートPCをプラスチック ケースで作って内部のエアフローを確保しないのは製造上の欠陥ではないかと思われる。 理由は2001年購入の東芝製ノートPC、2006年購入のNEC製ノートPCともにケース温度が高くなって使っている内にケースの底が凹んでしまっているからである。(高性能なNEC製ノートPCの方が発熱量が多く稼動温度も高い) HDDの発熱量は2W程度でエアフローさえあればHDDはそれ程温度上昇しない、外付けHDDの基板上に載せてケースに入れずにむき出し状態で使用するとHDD稼動温度は40℃以上に上がらない。
 HDDの温度が上昇する理由はケースに入れられてエアフローがないためにケース内温度の上昇に伴ってHDDが温度上昇するからである。 外付けHDDの場合は金属ケースなので外付けHDDケースを卓上ファンで冷却するとHDDの温度上昇を抑えることができる。 ノートPCではチップセット周辺がHDDより高温になる。 従来の作り方では対応が簡単ではなさそうだが、HDDとチップセットに対してエアフローを確保して温度上昇を抑える作り方をして貰いたいものだ。
外付けHDDの基板に載せてケースに入れずにHDDをむき出し状態で使用
外付けHDDの基板に載せてケースに入れずにむき出し状態で使用しているところ。(デスクトップPCでノートPCのソフトをセットアップ中)
(カセットテープのケースで底面を浮かせて通風を良くしている)

(注) 外付けHDDケースは便利、ノートPC本体を使わずにデスクトップPCに接続してHDDイメージ編集がデスクトップのマザーボードのBIOSにより高速に処理できる。(Acronis True Imageでのパーティションイメージの復元が特に早く10分ほどでできる)

 ノートPCを安全に稼動させるために下から風を送る台がないものかと探したら条件に合うものがあった。
 ネットで検索すると色々出てくるが稼動音が低くて風量があるという条件に当てはまるものがサンワダイレクトで見つかったが、同じ物をショップや量販店で扱っていないかと探したが残念ながら扱っていないらしい。(風量が少ないためか?)
(注) 5/30に入手したが「風量がある」というのには期待外れだったので棒線を入れた。
(東南アジアなどの熱帯地域ではノートPC用のクーラーを使うのは当たり前のことのようです)
 サンワダイレクト扱いノートPCクーラー: http://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/400-CLN004C
 プラスチック製のためか価格も手頃な 3,980円(高額のものでは15,000円台まである)、USB給電なので取り扱いも楽だが残念なことに次回入荷が6月上旬になっていることにコンビニで金を払い込んでから気付いた。
 5/30に入手して使ってみたが風量が十分にあるは期待外れで風量はそよ風程度の従来性能のノートPC用だった。(USB給電ではその程度かも知れない) 室温25℃、軽負荷でHDD温度計ソフトの温度表示が45℃まで上がった。
 稼動温度が高いが高負荷で使うともっと上がりそうだがなんとか使えるというギリギリの状況。 しかし、なんとか50℃以下で使えそうになったので長時間使うのに安心感が持てるようになったのが良い。
 その後、HDD全体のウイルスチェックをしたら47℃まで上がり時々48℃になることが分かった。
 他のノートPC用クーラーの風量はどの程度なのだろうかが気になる。(うるさい → 風量があるという意味か)
 (6/11にサンワダイレクトから来たメールには購入したノートPCクーラーの価格が2,980円に下がっていたが)
 (6/18に先のページを見たら3,480円に上がっていた。 購入時期によって変動があるらしい)

 クーラーは旅行にも持ち歩かなければならないので少々お荷物だが車での移動なので大したことはない。
 320GB HDDは外付けHDDに入れて内臓160GB HDDにない写真データの参照やHDDイメージ保存に使う運用とする。

(注1) 2009年1月に320GB HDDへ換装後のゼンリン電子地図帳Zi11の地図データのインストール時には、HDD温度が50℃を超えそうになり初めはうちわで扇いでいたが後に手が疲れたので卓上ファンで風を送ったら46℃程度でインストールが終わった。(所要時間 約90分) T7K320シリーズHDDの稼動時の周囲温度条件は5〜55℃となっており、50℃以上でのHDD使用は故障率が上がるという記事もあるので50℃を超えない範囲で使いたいと思っている。
(注2) 160GB HDDに写真データを入れるためにパーティションC、Dの中にあるアプリのインストーラを削除して計 8GBをへ移動した。  各パーティションのサイズ: :17GB、:23GB、:5GB、:104GB (HDD合計:149GB)
    (以 上)

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