パノラマ写真の合成 > パノラマ合成に対する前処理      (ブラウザのボタンで戻る)

 最近はデジタル一眼レフを使い固定露出で撮影してPhoto Stitchを使うのであまり前処理をしなくなったが、Photo Stitchでもパノラマ合成が難しい暗い、コマ毎の色調変化が大きい画像などの場合は前処理をしています。 また、パノラマ合成結果が扇形に曲がってしまうのを補正したい場合にも撮影画像を台形補正しています。
 撮影画像が多いので特にきれいにパノラマ合成したい場合を除いてデジカメ画像に前処理を行っていません。
(注) パノラマ合成結果が扇形に曲がってしまうことについては視点補正処理が出来るパノラマ合成ソフトでは視点補正機能で地平線、水平線の曲がり方を補正できます。

 各コマ毎の色調を揃え、コマ間での画像の傾きを修正(Photoshop Elementsで合成する場合のみ)します。
 (注) Photoshop Elementsは多少の傾きのズレ程度なら画像を引き込んでくれます。 また、最近の円筒面に投影合成するソフトでは傾きがあっても合成し、コマ毎の色調の違いについても調整してくれるソフトもあります。
 色調補正は最も重要な部分で同じ露出で撮影してもフィルムスキャナで読むとコマ間で結構色調が違います。 また、デジカメの自動露出では色調がかなり違っている場合があります。(固定露出を推奨)
 色調補正はPhotoshop 6.0の[イメージ]−[色調補正]−[トーンカーブ]でほとんど調整できます。
 RGBとR、G、Bそれぞれについてトーンカーブを調整していくとかなり合わせることができます。(職人技)
(注1) トーンカーブで補正することについては「瀬戸の夜景」さんからヒントを貰っていましたが、03年7月の北海道旅行中にも層雲峡「朝陽亭」の写真屋さんからも同じことを言われました。
 RGB、R、G、Bそれぞれの補正を繰り返すことによって大半のケースではうまく補正できます。
(注2) 単独の1コマ写真の場合ならPhotoshopのチャンネルミキサーでR、G、Bそれぞれに他の色情報を加算できるので極端に色調の片寄った飛行機からの写真でも補正することができます。(飛行機からの写真でPhotoshopの自動レベル調整だけでうまく補正できたこともあります)
(注3) Photoshopで通常使う色調補正は、カラーバランス、明るさ・コントラスト、レベル補正、トーンカーブです。 最初にトーンカーブ、カラーバランス、明るさ・コントラストで大まかな色調を合せ、トーンカーブ、レベル補正、明るさ・コントラストでコマ間の微調整をしてパノラマ合成します。
(注4) パノラマ合成をノートPCの液晶画面でやるのはかなり難しく、画面の見方にも工夫が必要です。 私はノートPCでやる時は、2つの画像を並べて画面の前で顔を動かしてどの角度からも同じように見えるかで色調のズレを確認しています。(視角を変えることによってカラーフィルターの効きが変化するので色の違いを識別することができます) 液晶画面が明る過ぎて濃淡が識別しにくい場合は色調の違いを見ることは難しいです。(ノートPCでは省電力や電源管理などで液晶画面の明るさを調整できるものがあるので設定を変えてみましょう)
(注5) Photoshop Elementsにはトーンカーブ、カラーバランス(R・G・Bのスライダー方式の調整)がありません。 微調整する場合はPhotoshopで処理。
(注6) 画像を普通にパノラマ合成すると扇形のパノラマ合成結果になりますが(普通に撮影した場合)、広範囲のパノラマ合成で水平に(平らに)合成したい場合があります。 このような場合は各コマの下側を広くするような台形の画像変形処理をやってからパノラマ合成すると水平なパノラマ合成ができます。 画像変形処理はPhotoshopの場合、画像全体を選択ツールで選択してから、[編集]−[変形]−[ゆがみ]で台形の変形処理ができます。(変形の度合いはパノラマ合成して試行錯誤しながら決めていくことになる)
(Photoshop Elements 3.0の場合、画像全体を選択してから、[イメージ]−[変形]−[ゆがみ]で台形変形)
 Photo Stitchの場合、撮影時にパノラマ合成ソフトがこのような合成結果になることを認識して、合成結果が水平になるようにレンズの振り方を画像中心を水平に振ると水平なパノラマ合成結果を得ることができます。 低い位置からの撮影で被写体の中の地平線や水平線を画像の真ん中に持ってくることが可能な場合はこのように撮影するときれいにつながります。(高い場所からは地平線や水平線が丸く見えるので水平にはなりません)

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